幼稚園の先生に学ぶ

幼稚園の先生に学ぶ

子どもの幼稚園の運動会に参加したときの話です。

子どもが目の前で年少さんの頃はできなかったダンスや

組体操を一生懸命にやっている姿は胸を打つものがありますね。

 

わが子の成長を見て「感動して泣いちゃう」

という話を聞いたことがありました。

 

赤ちゃんの頃から育ててきた想い出とか、子育ての大変な苦労を

経験してきているので、それが報われた感覚とか、色んな思いも

こみ上げてきますよね。

 

私も同じような感覚はあったのですが、

実は、それ以外にも感動したことがありました。

それは、担任の先生の一生懸命さです。

 

組体操が終わって、退場口から出てきた園児たちを

満面の笑顔で出迎えて、しゃがみ込んで目線を同じくして、

「みんな、よかったよ!今までで、一番よくできたね!」

「すっごく、かっこよかったよ!」

と本気で大きな声で何度も何度も褒めてくれていました。

 

全力で子どもたちと向き合ってくれていることが伝わってきました。

目を真っ赤にして、何度も頬に流れる涙を手で拭っていました。

 

その姿に、

その眼差しに、

その一生懸命さに、感動しました。

 

私まで、目頭が赤くなりました。

 

子どもの成果を自分の事のように喜べる感性、

子どもの心にまっすぐに向き合う姿勢、

やさしく慈愛に満ちた眼差し。

 

ああ、この先生は本気で仕事に向き合って、

この仕事が大好きなんだろうなと。

 

この先生に教えていただいて、うちの子も幸せだなと。

感謝の気持ちでいっぱいになりました。

 

私は人材育成の世界で仕事をしています。

人材育成に関連する研修もやっていて、

新入社員を育成するトレーナーの教育もしていますが、

いつも必ずお伝えすることがあります。

 

それは、

「テクニックよりもその人のあり方」が重要ですよと。

「DoよりもBeです」と。

 

人を動かすスキルやテクニックをいくら学んでも

そこに情熱がなければまったく意味がありません。

 

コーチングなども重要と言われますが、

相手に対する敬意、情熱がなければ、

かえって、そんな知識やスキルは邪魔になります。

 

人はテクニックで動きません。

どれだけ、この人は自分の事を本気で想ってくれているのか?

仕事に情熱があるのか? 夢や志を大切にしているのか?

それが本物だと分かったとき、

その姿勢、そのあり方だけで、人が動くのです。

 

いや、正確に言うと、動きたくなるのです。

その人のために、役に立ちたいのです。

 

あなたには、

「あなたに頼まれたら断れないよ。任せて!」と

喜んで手伝ってくれる仲間がどれだけいますか?

 

 

この問いは、これまで、どれだけ人の役に立ってきたか、

どれだけ丁寧に人と関わってきたかの試金石となると思います。

 

最後までお付き合いいただきありがとうございます。