傍目八目(おかめはちもく)という四字熟語があります。
他人の囲碁を傍(はた)で見ていると、
対局者より冷静で、八目先まで手が読めるということから、
当事者よりも第三者の方が事情を冷静に見て的確な判断が
できる意味で使われています。
似たような言葉は「灯台下暗し」でしょうか。
さて、この傍目八目ですが、営業コンサルティングなどで、
営業所に訪問して、責任者の方や営業マンと話していると
この四字熟語の意味について本当にその通りだなと
思うことがよくあります。
仕事柄、たくさんの業種の方とお付き合いがあります。
会社の規模も小さな零細企業から売上の半分以上が海外という
グローバルな一部上場企業まで幅広い会社さんを支援しています。
お客さま先の経営陣や営業マンの方と話していると、
相対的に見て、現在置かれている状況が見えてきます。
何がうまくいっていて、何が課題なのか?が見えるのです。
見えるという自慢話でも何でもなくて、単純にたくさんの
会社を見てきたので、相対的に傍目八目的に見えるだけなのです。
当事者にとっては当たり前で何の疑いもなく仕事をしていることでも、
私たちのような第3者が見ると効率の悪いことや、昔からの慣習だけで
やっていることも多いものです。
感じたことをそのままフィードバックするだけで、
「今まで考えたこともなかった」「目からうろこ」と
言われたことが何度もあります。
これは裏を返すと、私自身にも言えることです。
きっと、私も自分が見えてないことがたくさんあると思います。
営業コンサルとか企業研修の仕事を中心にしていますが、
他の業種の方から見たら、不思議な仕事の慣習だなとか、
非効率だと感じる部分がたくさんあると思います。
そこで、定期的に仕事のやり方など気になったことを
全く違う業種の友人に話すようにしています。
何気ない会話の中に思わぬヒントがあったりするんですよね。
大事なのは、
自分は自分の事が分かったつもりになっている。
「見えているようで、実は見えていないんだ」という事実を
認識できているかどうかだと思います。
傍目八目を自分に置き変えて、謙虚に人の意見に耳を傾けてみる。
最後までお付き合いいただきありがとうございます。