柳に雪折れなし「心のつよさ」

柳に雪折れなし「心のつよさ」

突然ですが、仕事がうまくいかなかったり、
人間関係でうまくいかないことがあったりして、
落ち込むことってありますか?

もちろん、私もありますが、昔から言われるのは、
「加藤さんて強いよね」とか「タフだよね」という言葉。

よく言われるのですが、そんなこと無いんですよね。
理不尽な出来事に悔しくて眠れない夜もあったし、
自分の至らない部分を反省することもあるし——。

自分がヘコんでいる時ほど、気分が安定している人をみると
「あの人は強いなあ」などと思うものです。

ただ、私を含めて本当に強い人なんていないと思います。
態度に出さなくても、口に出さなくてもヘコたれることあるし、
悩みや苦労はみんな持っているものです。

一般的に「つよい心」と言えば、
何事にも屈しない、強靭な精神力のようなイメージがあります。

ただ現実社会を生き抜いていくには、自分に降りかかる困難を
はね返す鋼のような強靭さだけではなく衝撃をやわらかく受け止める
ような身のこなしも必要です。

柔道の「柔よく剛を制す」の極意にも似ています。

心のつよさというのは「剛」と「柔」の両方が備わっている

必要があるのかもしれません。

心理学の分野では、「ハーディネス」と「レジリエンス」という
言葉が使われます。
「ハーディネス」とは「心の頑丈さ」といった意味です。

一方「レジリエンス」は、もともと「弾性」とか「回復力」という意味。
心理学ではハーディネスに対置する意味として「精神的回復力」とか
「耐久力」などと訳されます。

「心の頑丈さ」に対して「心のしなやかさ」と言ってもいいかも
しれません。私のイメージは、どんなに強い風が吹いても、
しなやかに受け流して元に戻る柳の枝です。

心に波風が吹いたら、柳のイメージで受け流して、
徐々に揺らいだ心を元にもどしてあげればいいと思います。

風でなくても雪でも同じです。

しなやかな柳は重たい雪が枝にかかってきても
やわらかくしなり、雪を払い落してしまいます。

「柳に雪折れなし」という慣用句があるくらいです。

仕事をしていれば、不測の事態や理不尽なことは起きるものです。
予め、そういうものなんだと自らインフルエンザの注射のように
免疫として心構えをしておくこと。

そして、頑丈さだけではない、回復する力「心のしなやかさ」を
持つことで楽しく毎日を過ごせたらいいですよね。

さて、私といえば昔から「一日寝るとだいたいの事は忘れるタイプ」です。
人間ですからクヨクヨすることもありますが、その時間が他の人と比べて
短いんだと思います。だから強い人と思われるんでしょうね。

思い起こすと「クヨクヨ時間がもったいない!」と
自分に言い聞かせてるときありますね。
その時間は、誰も得してないですから。

参考までにそんな時、他にはこんなこと考えますね。
「大きなミスの前に、いま失敗しておいてよかった」
 (大難が小難で済んだ)
「どうすれば、うまくいくか?」
「どうすれば、同じ失敗しないのか?」
「この経験は何に役立つか?誰の参考になるか?」

いっぱい失敗してきましたから、
そういう思考に鍛錬されたのかも知れませんね。

繰り返しますが、失敗しても何を言われても傷つかない、
気にしない人はいません。
ただし、気にした後に、どれだけ早く回復するかです。

心の強さとは「頑丈さ」とすぐに回復する「しなやかさ」です。

覚えておくと、ちょっと気持ちが楽になると思います。

最後までお付き合いただきありがとうございます。