「なぜお客さまは私たちから購入していただけるのか?」
この命題を話し合ったら尽きることは無いかもしれません。
企業はお客さまによって支えられ、法人としてお客さまに
よって生かされています。
お客さまは私たちが提供する価値に満足を見出すからこそ、
「買う」という行為を通じて、私たちを応援してくれています。
ここで、ちょっと考えてみたいのですが、
コンビニで買う理由は何でしょうか?
⇒「近くて便利だから」。
では、楽天や価格コムやアマゾンで買う理由は何でしょうか?
⇒「安いから」「配送してくれるから」。
近い、安いが理由で購入してくれていたお客さまは、
もっと近い店、もっと安い店が現れた瞬間に、
目移りして、簡単に去ってしまいます。
特に値下げで集まってくれたお客さまは、簡単に去ります。
値下げは、なんの経営努力も創意工夫もありませんからね。
簡単に集まったお客さまほど、簡単に去ります。
イージーカム、イージーゴーです。
何より、そこで働いている方が疲弊しますし、
プライドや仕事のやりがいを保つのが難しくなります。
では、下記のようなお店はどうでしょうか?
「ここに来ると店員さんの挨拶がいい、笑顔がいい」
⇒働いている人に魅力があり、居心地がいいという理由。
こうした「なんかいいな」といった感覚をお客さまに
持っていただくと他店では真似しにくい領域に入っていきます。
極めつけは、「とにかくこの店が好きだ」
ここまでくると、他社は真似ができません。
「好き」というのは、もはや感情の世界だからです。
論理的、物理的に説明できず真似のしようがないものです。
ショッピングセンターに行くと、たくさんのお店があり、
ブランドのお店もありますが、中に入るとほとんど同じ。
これでは、差別化にはなりません。
お客さまにとって、わざわざそこへ行く意味が見出せないのです。
お客さまにとって、ネットショップと違いが無いのです。
この店が好きだという感情をひも解くと、
「あの店員さんが好きだ」「あなたから買いたい」というのが、
一番の決め手であり、最高の差別化要因になるケースが多いのです。
魅力ある店員さんは、他の店には居ないので
並べているモノ、売り場の作り方は真似されても、
人間を真似することはできませんからね。
ハードをいくら真似してもソフトは真似できません。
だから、繁盛店を見学しに行って、品揃えを同じにして、
店構えも雰囲気も真似しても繁盛するとは限らないのです。
そもそも、繁盛するにはクチコミが重要ですが、
クチコミが起きる原点は、
「自分が好きなものを好きな人に教えてあげたい」
もっというと、
「好きな人に喜んでもらいたい。
自分も一緒に喜びを分かち合いたい」
という純粋な動機から起きるものです。
こうした原点を忘れて、紹介してくれたら割引やプレゼントあげます!
といった紹介キャンペーンをやると制度だけが空回りします。
特典目当てで初回だけ利用して、リピートしない・・・。
これって空しくなっちゃいますよね。
お客さまから
「とにかくこの店が好きだ」
「とにかくこの会社が好きだ」「あなたが好きだ」
と言ってもらえるように何ができるのか——。
あなたも考えてみませんか?
最後までお付き合いいただきありがとうございます。
今週もお客さまのために自己研鑽に努めて笑顔で行きましょう!