「百聞は一見にしかず」の続き

「百聞は一見にしかず」の続き

ふだん営業研修や営業コンサルの仕事をする時は、
必ず現場の方にヒアリングするようにしています。

会社のオフィスまで伺って研修の対象者にヒアリングするのは、
当たりまえですが、事務員の方や同僚の方にもヒアリングします。
一緒にお客さまのトラックに乗って営業同行をすることもあります。

事務所の雰囲気や飾ってあるもの、ポスター、掲示物、
下駄箱、トイレ、机の上、本棚に並んでいる本も参考にします。
営業会議に同席することもあります。

電話やメールでどんなに様子を伺っても、相手の会社の会社の
雰囲気は行ってみないと分かりませんからね。

人の話を何回も聞くより、自分の目で確かめるほうが
よく分かることを表したことわざに「百聞は一見にしかず」が
ありますが、このことわざには続きがあります。
それが、こちらです。

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百聞は一見にしかず
(いくら人から聞いても、自分で見なければ本当のことはわからない)

百見は一考にしかず
(いくらたくさん見ても、考えなければ前に進まない)

百考は一行にしかず
(どんなに考えても「行動」を起こさなければ前には進まない)

百行は一果にしかず
(どんなに行動をしても、成果を残さなければ成長しない)
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見るだけでなく、考えて行動する。
行動してしっかり成果を出す。
考えさせられる言葉です。

そして、「百聞は一見にしかず」は、
元々『漢書・趙充国伝』に記された漢文の
「充国曰、百聞不如一見、兵難?度、臣願馳至金城、図上方略」
の一文が語源のようです。

参考【書き下し文】
充国曰く、百聞は一見に如かず、兵は?(はる)かにして度り難し。
臣願はくば馳せて金城に至り、図して方略を上らむ

参考【現代文訳】
趙充国が言った、
「百聞は一見に及ばない。前線は遠いので戦略を立てにくい。
私自身が馬で金城に行き、企図して戦略を奉りましょう。」

出典『ウィクショナリー』

http://ja.wiktionary.org/wiki/%E7%99%BE%E8%81%9E%E3%81%AF%E4%B8%80%E8%A6%8B%E3%81%AB%E5%A6%82%E3%81%8B%E3%81%9A

ちなみに「百聞は一見にしかず」以降の部分は、
現代になって日本で考えられたという説が有力のようです。
いずれにせよ含蓄のある言葉です。

話を聴くだけでなく、現場に足を運んで確かめること。
電話やメールだけでなくどんどんお客さまに会いに行くこと。
上司だったら部下に同行してお客さまに挨拶すること。

信頼関係をつくるために必要なことばかりです。

信頼関係づくりに「時間が無い」は言い訳になりません。

今回は自戒を込めて。
一緒にがんばりましょう!

最後までお付き合いいただきありがとうございます。