姿勢と価値観を伝える

姿勢と価値観を伝える

企業研修でご依頼いただくことの多いテーマに
新入社員を育成する先輩に対してのトレーナー研修があります。

どんなにいい人材を採用してもOJTとして迎え入れる側
(トレーナーや責任者)がしっかりした育成をしなければ、
芽が出るまえに辞めてしまったり、社会人として大樹に育つはずが、
小さな木のままで会社人生を終えることになるかも知れません。

人材育成とは人の一生を左右するほど大切なものだと思うのです。

そうそう、うちの会社は小さいからこうした研修は必要ないと思わずに、
会社の同僚、部下や後輩育成にどう活かせるか?という視点でお読みく
ださいね。

人を育てるというと大げさに感じますが、
一番大切なのは育てる人の「姿勢」です。

つまり、上司が覚悟を持ってどんな仕事も手を抜かずにやり遂げる。
仕事に多少のミスやトラブルはつきものですが、そこから逃げずに
しっかり対峙してやり抜く。どうやったらお客さまが喜ぶかを考える。
そんな責任と覚悟のある姿勢を見ながら後輩は学びます。

反対に、上司が不平不満を言ったり、愚痴を言ったり。
お客さまのメリットよりも自社のメリットを優先させたり。
お客さまからのクレームをないがしろにしたり。
仕事はそこそこやっていたとしてもトラブルから逃げて
自己正当化するような姿勢を見せれば後輩はそれを倣(なら)います。

でも、こうした姿勢は、会社の同僚はもちろん、
お客さまにもビジネスパートナーにも伝わるものです。
自然と人の心が離れていきます。

現代は「感性の時代」と考えていますが、求められていることは、

人の気持ちに焦点を当ていかに相手に喜んでもらうかを考え実行すること。
人の喜びを自分の喜びにできる人を育てられるかどうかです。

仕事を通じて、自らを成長させ、お客さまに喜んでもらい
それを自分の喜びに出来る価値観を身に付けた人は強いです。

どんなに苦しくても、時間がかかっても、面倒でもやり切ります。
だって、お客さまの喜びが自分の喜びとイコールなんですから、
義務感ややらされ感ではなく喜んで残業するし沢山アイデアも出します。

こうした価値観を学ばせてもらった人はかけがえのない宝物を
手に入れたようなものです。その上司を一生尊敬するでしょう。

こうした人が一人でも増えたら、イキイキ、わくわくした世の中に
なりますよね。

私たちは人材育成というと、つい商品知識や販売スキルなど
テクニック的なことに注目しがちですが、こうしたテクニックは
後からでも充分身に付きます。

まずは、

人生そのものの土台となる仕事に対する姿勢や
価値観を伝えることが何よりも大切

だと思います。

さて、あなたは何を伝えますか?

最後までお付き合いいただきありがとうございます。