旅行会社時代に、努力の気合いと根性の
飛び込み営業をしていたことは前回書きました。
今回は、そんな中でどうやって突破口を見つけたのか、
そしてどんな取組みをしたかについてお話したいと思います。
毎日、毎日、飛び込み営業をしていた私は、
ふと空いた時間に本屋さんに入りました。
暑くて涼みに入ったのかもしれません。
ビジネス書コーナーに行くとふとピンク色の
派手な本が目にとまりました。
それが、神田昌典さんの書いた
『あなたの会社が90日で儲かる!』でした。
発売から数年経っていましたが、
中小企業のバイブルとして当時圧倒的な指示を得て、
ベストセラーになっていた本です。
この本と出会って人生が変わったという経営者が
いまだに多いのですが、私もその一人でした。
お客さまの感情に訴えて、購買意欲を高める手法は
賛否両論ありますが、正しいマーケティング知識や
信頼関係が大切だと理解している方にとっては、
悪用することなく本当に目からウロコの本だったと思います。
いまだにこの本を買った本屋さんや、
並んでいた書棚の様子を覚えています。
それだけ衝撃だったんでしょうね。
そして、その本に書かれているお客さまの感情に訴える
文章やキャッチコピーを作ってFAXDMを作成しました。
このFAXDMの成功が、私が意図して実行した
マーケティングの中ではじめての成功体験だったように思います。
この本と出会うまでは旅行チラシの文言は、
ほとんど考えることはありませんでした。
いわゆるこの温泉旅館にはこんな露天風呂があるとか、
機能的なスペックの説明だけをしていたのです。
しかし、一歩お客さまの立場に立ってチラシを眺めてみると
そこには違った世界がありました。
お客さまが求めているものは一体何なのか?
それを徹底的に考えた時期でもあります。
例えば、旅行会社の仕事は飛行機やホテルの手配ではありません。
旅行を通じて、かけがえの無い想い出づくりをサポートしています。
そこには、家族の笑顔や絆があります。
他に例を挙げれば、ファミリーレストランでは
食事の提供が仕事ではありません。
家族や友人との語らいの場を提供しているのです。
モノやサービスを提供する側の目線と
モノやサービスの購入する側の目線の違い
深く考えるようになったのです。
お客さまが本当に求めている価値は何なのか?
その価値を追求することの楽しさ、喜び、
そして厳しさを感じた時期でもありました。
次回は、どんな会社にFAXDMを実施して
成功したのかについてお伝えしますね。
なんだか連続ものになってきましたね。
最後までお付き合いいただきありがとうございます。