旭山動物園に学ぶ

旭山動物園に学ぶ

2012年9月、北海道旭川にある旭山動物園へ
家族旅行で行ってきました。

以前、旅行会社に勤めていた時に、
添乗員として2005年頃に行ったことがあったので、
約7年ぶりの訪問でした。

旭山動物園はやっぱり面白いですね!
さすが、1996年に26万人の来園者となり廃園の危機から、
ブームとなった2006年に307万人まで増えた人気動物園です。
現在はブームが落ちついていて、その分静かに見学できます。
(2011年の来園者数は172万人)

まず、旭山動物園の私が一番好きなのは「手書きの案内板」です。
それぞれの動物舎には、必ずと言っていいほど手書きの文字とイラストで
その動物の修正やその動物の持つすごいところ(能力)を紹介しています。

元々は予算が無くて仕方無く手書きの案内板を作ったそうですが、

この手書きの案内がかえって温もりを感じます。

こうした温もり感、手づくり感が何ともいえず大好きです。

実際、きれいな文字で印刷されたパネルよりも足を止めて、
しっかり読んでくれる方も増えたんだとか。
やっぱり目を引きますよね。

また、飼育係さんが餌を与える際(その名ももぐもぐタイム!)には、
マイクで動物の生態を説明するんですが、動物の話だけでなく、
その動物を取り巻く環境問題にも触れていて

しっかり啓蒙活動をしているところはさすがでした。

例えば、オランウータンは森に住んでいて、木から木へと移動する。
いったん、地面に降りて移動することはないので、森の中に道路を
作ってしまうと彼らの行動範囲が小さくなってしまう。

森林伐採や人間の生活優先のジャングル開発に警鐘を鳴らしていました。
そのためにジャングルの木材を使った家具を買わないようにするなど
できることから始めようと訴えます。
(内容すこし違っていたらすみません!)

また、旭山動物園を有名にしたのは、それまでの動物園が動物の姿を
そのまま単純に見せる「形態展示」に対して「行動展示」と呼ばれる
展示手法で、動物本来の動き(跳躍、握力、食べ物を取り食べる仕草)を
来園者に見せたことです。これがもぐもぐタイムにつながっています。

この行動展示をすると決めてから、飼育係さんは動物の世話だけでなく、
動物の説明や案内板づくりも大事な仕事のひとつになったそうです。
最初は、人前での説明に不慣れなことや恥ずかしさから、
うまくいかなかったそうですが、来園者の喜ぶ顔を見られたり
だんだん上手に、そして

自ら工夫するようになっていった

そうです。

「飼育係」さんの名称も「飼育展示係」に変更したんだとか。
こうして物事(意識)を変える時は名称を変えるのも大切ですよね。

このあたりの話は下記の本に詳しく乗っています。
『未来のスケッチ 経営で大切なことは旭山動物園にぜんぶある』
遠藤功著(あさ出版

旭山動物園はここでは書ききれないくらいの仕事のヒントでいっぱい。
しかも楽しい!ぜひ一度、遊びに行ってみてくださいね。

旭山動物園ホームページ

http://www5.city.asahikawa.hokkaido.jp/asahiyamazoo/

最後までお付き合いいただきありがとうございます。