以前、旅行会社に勤めていた時、渋谷駅や東京駅で
早朝、出勤前の会社員の方向けに旅行のチラシ配りをしていました。
ティッシュとチラシの入ったビニール袋のセットです。
配っていると通り過ぎる方の人柄がよーくわかります。
チラシを差し出した私をチラッと見て、
無言で迷惑そうな顔をして無視して通り過ぎる人もいれば、
ちょっと申し訳なさそうに会釈して通りすぎる人もいる。
中には「おはよう」とあいさつしてくれてチラシを
受け取ってくれる方もいました。
そんな時は「いい人だな〜」と思ったものです。
たまにスーツのジャケットに社章が付いている方がいて
会社名が分かる時がありました。
そして、当然こう思う訳です。
「あー、あの会社の人は明るくていい人だな」
「あー、あの会社の人はなんか横柄だな」
もちろん、会社名に関係なくその人の人柄は、
差し出されたチラシに対して「どう反応するか?」
のわずか数秒で決まります。
チラシ配りの人がいたら、その姿を見て
「がんばっているな〜」と相手を慮る気持ち。
そして、不要で受け取らないとしても
せめて嫌な顔はしないで会釈して通りすぎる。
そんなところに人間性が滲みでるものです。
配っている人は見ず知らずの人で、赤の他人だから関係ない——。
別にかしこまって挨拶する必要もない。ましてや笑顔なんて——。
とはいえ、嫌な顔することはないのではと思います。
だって、もし知り合いが配ってたらそんな反応はしないですよね。
先日お伝えしたザイアンスの法則に照らせば、
「人間は初対面や会ったことの無い人には冷淡になる」ものです。
しかし、ご縁や絆を大切にしている人なら
「初対面の相手ほど温かく接する」はずです。
キズナリアンの法則(キズナリアン:絆を大切にしている人/造語)。
そして、人生は合縁奇縁。
いつどんな時にご縁ができるかわかないもの。
今度、ティッシュ配りをしている人を見かけたら、
笑顔で受け取ってみる。または、会釈してみる。
見ず知らずの人だからこそ大切にする。
そんな視点を持ってみてはいかがでしょうか?
最後までお付き合いいただきありがとうございます。