就職活動で今だに覚えている言葉

就職活動で今だに覚えている言葉

いまから十数年前、
私が大学3年生で就職活動をしていた時の話です。

ずっと旅行業界に行きたいと思って就職活動していました。
中学の頃から添乗員に憧れていて、高校時代もずっと
旅行会社で働くことを考えていました。
大学では国際観光学科を専攻していたほどです。

とうぜん、就職活動は、旅行業界がメイン。
現在も氷河期と言われ有効求人倍率が話題になったりますが、
私が活動していた頃、1998年〜1999年は0.99倍と倍率だけなら
今より厳しい時代でした。

もともと、求人数の少ない旅行会社は本当に狭き門でした。
学校推薦までいただいたある大手旅行会社に落とされて、
はじめての挫折を味わったのもこの頃です。

応援してくれて尊敬していたゼミの谷内先生から
自宅に電話があって、色々話したあと「シャワーでも浴びてこい!」と
心配して気遣ってくれたのが懐かしいです(遠い目)。

ようやく7月にご縁をいただいた旅行会社から
内定をいただいた時は本当にうれしかったなあ(再び遠い目)。

内定をいただくまでは、エントリーも100社近くしましたし、
会社説明会にも相当たくさん行きました。

そんな中、会社説明会に参加していて、この会社には
内定をもらっても行きたくないと思ったことがありました。

その理由は、会社説明をしている人事部の方の
ほんの小さなつぶやくくらいのと言でした。

人事担当者は組織図のスライドを見せて部署の説明をしていました。
その時、ある学生から質問がありました。

学生
「○○さんは、以前営業マンだったですよね?
営業時代の話を聞かせてください」

人事担当者は、営業マン時代の話をひとしきりした後に、
ボソッと言いました。

「まあ、今はこんなつまんない仕事してますけどね」

このひと言は、当時の私にとっては衝撃でした。
「ああ、この方は人事の仕事をつまんない仕事だと思っているんだな」
「イヤイヤながら説明会で話しているんだな」
「こういう会社に入ったら自分の将来も不安だな」

人事担当者にとっては何気ない小さなひと言かもしれませんが、
私にとっては、いまだに忘れられない大きなひと言でした。
会社名はもちろん、会場の配置や雰囲気までハッキリ覚えています。

あの時、
「人事部は会社全体を見ることができるし、人脈も広がる。
人材育成を担当すれば一緒に成長できる素晴らしい部署なんだ」
と言ってほしかった。

まあ、今となっては、ボソッと本音を言った、
その方は間違いなく覚えてないでしょうけどね。

たったひと言が相手に与える印象を
大きく変えるんだと痛感した出来事でした。

最後までお付き合いいただきありがとうございます。