勝ち組と負け組の先にあるもの

勝ち組と負け組の先にあるもの

いつの頃からか「勝ち組・負け組」という
言葉が流行りました。

私たちは不思議なもので、このようにキャッチーで印象的な
言葉が出るとすぐにこの枠組みの中に考えが収まってしまいます。

次第に、それが自然となり定着化して、
完全にその中でしか物事を考えられなくなるものです。

私もその中の一人かもしれませんが、
キャッチーな言葉出てくるといつも注意して使うようにしています。

さて、この「勝ち組・負け組」という二者択一の考え方は、
なんとなく昔から違和感を感じる言葉でした。

違和感の原因は、この言葉を使うと、
勝つか負けるかしか無くなってしまうからかもしれません。

でも、これは考え方でどうにでも変わってしまうものです。
人間関係にも言えますよね。

例えば、世の中には争うことが
嫌いな方もいらっしゃいます。

何か意見の食い違いが起きた時など、
「自分の意見を主張して、Aさんとイザコザを起こすくらいなら、
 自分が我慢してAさんのいう事を受け入れよう」
というBさんもいらっしゃいます。

そうすると、Aさんや周囲からみたら、
Aさんが勝ったように感じるかもしれませんが、
実際にはBさんが大人で紳士的な対応をしているのです。

「負けるが勝ち」「逃げるが勝ち」色んな言い方はありますが、
無理に反論せず相手に合わせることも立派なことです。

もちろん、譲れない部分や、我慢できない事はいうべきですが、
自分が引いて収まることなら自分が引くという選択もその方の
考え方であって、他人から弱虫とか負け組とか言われる筋合いは
ありません。

では、ビジネスの世界ではいかがでしょうか。

とにかく稼ぐことが美徳で、他社を蹴落としてでも
勝つことが正義なんだという考え方があります。

しかし、この考え方はいままでの物質主義的な
拝金主義の古い考え方です。

蹴落とされて負けた会社は、
悔しさと恨みでいつか仕返ししてやろうと考えます。

これでは負の連鎖となり将来的に
うまくいくはずがありません。

勝つのであれば、お客さまへの提供する商品やサービスの
品質が高いとか、ホスピタリティレベルが高いとか、
スタッフの人間性、信頼関係(絆)がより強いから
という理由で他社よりお客さまから選ばれる存在になりたいものです。

他社から
「お宅は、あんなすごいサービスするなんてさすがだね。
 でも、ウチもあのサービスを越えられるように努力しよう」
と考えれば日本のサービスレベルはどんどん上がっていきます。

こうして他社を蹴落とすのではなく、
お客さまから選ばれて、他社から羨ましいと思われるような
商品やサービスを提供することに価値を見出す考え方があっても
いいですよね。

言い換えるなら、
それが「勝ち組・負け組」の先にある
幸ち組(さちぐみ)」です。

一緒に幸ち組を目指しませんか?

最後までお読みいただき
ありがとうございました。