人を動かすワザ「3.4%の課題」

人を動かすワザ「3.4%の課題」

以前、テレビでよく流れていた発毛専門リーブ21のCMがあります。

その中で、リーブ21の社長さんが、自ら出演して、素朴な語り口でこう話します。


「残念ながら100%ではありません。3.4%の方に満足いただけませんでした

私はこのCMを見たとき、「うまいな」と唸りました。

ひとつは、社長さんが自ら出演して語ること
これは、CMやホームページにスタッフの顔を掲載して、「身近な会社」を演出すると売上げが増えるのと同じでよくあるテクニックです。

でも、うまいのはこれだけではありません。

私が感じたのは、

「3.4%の人に満足いただけませんでした」と顧客満足度が100%でないことを社長自ら告白する部分です。

こう聞いて、多くの方は素直に「あー、3.4%の人が不満足なんだ」と感じます。


上記の感覚だけを意識上で感じさせたら、CM制作会社の勝ちなんです。


私たち人間は、意識上にのぼらない心の深い部分に潜在意識という意識があります。

この潜在意識は、意識上で3.4%と聞いたとき残された部分を理解しようとする働きがあります。

つまり、潜在意識は、
「96.6%の人は満足してるんだ」
と理解するわけです。

ですから、CM中の言葉に込められた真の意図は、小さな不満足の部分を伝えるのではなく、大多数の人が満足してますよと私たちにメッセージを送っている訳です。

潜在意識的な心の働きを学んだことのある方はこのCMを見てすぐにピンときたと思います。

意識で感じ取った裏側や背景を潜在意識は理解し、無意識に私たちの心の奥に制作者の意図が入り込む訳です。

これは、制作者が意図して作る場合もあるだろうし、売れる営業パーソンとか、人を動かすのに長けている方は、自然と使っている場合もあります。

何気なく、目にするCMや広告、マスコミの情報には、こういった手法がふんだんに使われています。


ぜひ、あなたもアンテナを伸ばして、「人を動かすワザ」を探してみませんか?